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英語の勉強法

遊びながら英語を上達させた2人の実例【コラム(6)】

日本語を活用した英会話習得法
「遊びながら英語を上達させた2人の実例」
潜在力を引き出すノウハウ

(この記事は日経ビジネスオンライン 2015年12月12日に掲載された池田和弘氏のコラムです)

 

前回は、基本的な表現の持つ広がりと「遊び心」の大切さについてお話しました。
基本的な表現、つまり簡単な「決まり文句」は、ともすれば応用につながらない
と思われがちですが、しっかり覚えると逆に応用性が高まります。
また、「遊び心」については、「英語の勉強に対して遊び心とは何事か!」と
誤解されることを恐れてかなり迷ったのですが、
ここは絶対に避けて通れない点ですので、思い切って扱った次第です。

「遊び心」を持つことは、学習効果を高めます
人間の頭は「気まぐれ」で、気の向いたことしか覚えてくれないのですが、
いったん気が向くと、恐るべき能力を発揮するからです。

今回は、具体的にどうすれば良いのかについて、2人の実例を挙げて
お話ししたいと思います。
まずは、「遊びながら学ぶ極意」という、そのままズバリのタイトルの
レポートを書いてくれた学生です。

 

遊びの要素を入れてTOEIC800点

彼女は高校に入って間もなく、(文法によって)英語が苦手になりましたが、
その経験から勉強の仕方を変えることで、大学入学時にはTOEICで
400点をマークするまで英語力を伸ばしていました。
そして、学生生活をエンジョイしながら、3年後の3回生の終わりには
800点に近いレベルにまで到達したのです。

まず教材選びについてですが、彼女はこう書いています。

「評判や表紙よりも書店で何冊も中身を開いてみて、自分がやる気が起こるもの、
合っているなと感じるものを選ぶようにしていました」

この1文で、彼女の勉強に対する姿勢がよく分かります。
彼女は良い意味でマイペースです。
私たちはつい人の評価に頼りがちですが、大切なのは自分の感性です。
目で見て触って心が動く教材、それが最も成果の出しやすい教材なのです。

次に語学の基本である語彙について、彼女はつぎのように書いています。
単語帳を読んで頭の中に軽く入れるように勉強しました。
1回で覚えようとするのではなく、次に問題集やメディアに出てきた時に覚えよう
という感じの方が、無理せず自然に頭に入ってきました」。

私たちはつい、「単語は単語帳だけで」と思い込みがちですが、
このように後で実際に出てくることをイメージしながら、
いわば「立体的な発想」で勉強すると、心が適度に集中して頭に入りやすくなります
また、「単語帳だけで」という考えを止めると、心がリラックスするので、
これも記憶を促進します(※)。

(※)ちなみに、彼女がTOEICの受験を意識したときにまず選んだのが、
なんと、和文に英単語を混ぜた私の単語集だったということです。
これには大いに驚きました。

さて、語彙のつぎに重要な文法に関しては、彼女はこう書いています。
「文法(特に苦手でした)は中学や高校時代の初歩的な教科書で十分だと
聞いていたので、好きな方を選び1冊軽く学習しました。
読む→マーカーで線を引く→セットの問題集を解くという流れで軽く勉強しました」。

ここでも「軽く」がポイントになっていますが、さすがに文法は大変であったらしく、
この後につぎのようなコメントを入れています。
「SVOや不定詞などの用語が本当に不得意だったので、
文法はそれからもずっと苦手分野でした。

これが「従来の文法の限界」です。
このコラムでは、この“文法の問題”をシンプルに解決する
全く新しい発想の文法についても、今後お話していくつもりです(※)。

(※)私の講義について彼女はつぎのように書いてくれています。
「先生の授業との出会いは衝撃的でした。
今までずっと分からなくて、解決するのを諦めていた文法の疑問
(私は文法用語が大の苦手で、従来のように「不定詞が~だから」等と
説明されても余計に分からなくなる一方でした)も、先生に解説していただくと、
どれも一瞬で解消できました」。

最後に音読
これも基本的な学習方法の1つですが、彼女は次のように書いています。
友人とどちらが上手にスラスラと音読できるかを勝負していました。
1人ずつ課題を音読し、録音したものを一緒に聞きました。
『私の方がうま~~い』とか言って遊ぶだけで特に判定もしないのですが・・(省略)。
楽しかったのでほぼ毎回読み合いをしていました」。

友人と大騒ぎしている様が目に浮かぶようですが、このように人と競い合い、
そのプロセスや結果を楽しむようにすると、自然と脳の働きが活性化されます

 

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8カ月で偏差値を20アップ

さて、ここでもう1人、「遊びながら学ぶ」学習方法を実践して、
8カ月で偏差値を40台から60台にまで上げた人がいますので、
その人の勉強方法についてもご紹介します。

彼女には、人に頼まれて月に3~4回アドバイスすることになったのですが、
かなりの重症でしたので、4段階で手順を考えました。

まずは「語彙の強化」です。
使った本は、私の著書で、「英単語+意味」の組み合わせを音声によって
耳から覚える単語集でした。

与えたアドバイスは、

①3~5分ぐらいの時間で、本で確認しながら聞き込む
②ときどき口真似をしたり、自力でも音読する、
③ワンセット終わったら、コーヒーでも飲んで気分を転換し、これを3セットぐらい繰り返す
④このようなパターンで、例えば1日朝・昼・夜に3セットずつ、計10セット前後ほど勉強する

といったものでした。

もちろん、「軽く」やるようにアドバイスしたことは言うまでもありません。
このように書くと、何でもない学習のようですが、音声で覚える方法であると
確実に1分間で20語程度はカバーできますので、
1日に30分として600語、1カ月に述べ2万語前後をカバーすることができます。
実際、彼女はこの方法で“ごく自然に1カ月で約1000語程度”を
6~9割程度の精度で覚えました。
6~9割というと曖昧な記憶のように思えますが、大切なのは次のステップです。

第2段階として、私は英文を意味の塊ごとに区切り、英語の音声をつけた教材を渡し、
英語→日本語の順序で読み上げるように指示しました。
これは英語の語順や構造に慣れさせることに主眼がありました。
しかし、単語についても、多少曖昧でもたくさん覚えていると、「見たことがある!」
「意味が分かる!」という体験が起こり、一気に自信がついてモチベーションが上がるのです。

重要な点として、一般の文法書に目を通すことは一切禁じました
世間一般では、よく「まずは文法の基本に戻って」ということが言われますが、
文法でコケているのに、その同じ文法を学び直したところで何の意味もないからです。
その代わり、彼女には、(これも私の著書を使って)文法の最も根幹的な点を学んでもらいました。

 

英語の基本は「S+V」

さて、2カ月ほどして英文の構造にある程度慣れたところで、第3段階に入りました。
ここでは、英文のごくシンプルな分析方法を教え、実践してもらいました。

分析は基本的に①主語(S)と②動詞(V)、そして③接続詞の3点のチェックだけです。
グーグルの日本法人元社長だった村上憲郎氏も彼の書籍で述べているように、
英語の基本構造はS+Vだからです。

また、この段階で初めて長文問題を解いてもらいました
つまり、普通のやり方の逆です。
いきなり問題を解くのではなく、まず英文そのものに慣れることを優先し、
その後で問題を解いてもらったわけです。
ただし、ここでも、「細かい知識を聞く問題」や「ふるい落とすための問題」については、
あらかじめ×でマークし、無闇な混乱が起こらないように配慮しました(※)。

(※)一事が万事このような感じで、今の英語教育は落とし穴だらけです。
それを無傷で完走することはとても難しいと言えます。
しかし、さらに問題なのは、立派に完走したはずの上位大学の学生でも、
まともな英文を書いたり、話したりできる学生がごくわずかだということです。

最後の仕上げとなる第4段階では、志望している大学の過去問を解いてもらいました
これはごく普通の手続きです。

もう後がなかったせいか、この生徒は(ときに非常識な)私のアドバイスに
素直にしたがってくれ、狙い通りの成果を上げて志望校に受かっていきました。

上の2つの例が示すように、英語は工夫次第で伸びる可能性が十分にあります。
英語に関して、私たちの能力は30%程度しか引き出されていません。
これはとても残念なことです。
このコラムでは、どうすれば残りの70%の能力を発揮できるかについて、
日本語を活用するという手法を中心にさまざまな観点からお話していきます。

 

参照: 日本語を活用した英会話習得法
「遊びながら英語を上達させた2人の実例」
潜在力を引き出すノウハウ
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/skillup/15/093000004/121000006/

 

著者: 池田 和弘(いけだ かずひろ)
大阪観光大学国際交流学部教授
京都大学卒業後、通訳養成学校を経て、専門学校や予備校での教鞭、執筆活動を行う。
ベストセラーを記録した著書は数々。その後、大阪大学大学院言語文化研究科にて、
理論的ベースを固め、同大学工学部工学研究科で原子力、ナノフォトニクスの
ESPプログラムを開発・実施。「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、
レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など
最新の知見を駆使して、「言語学×脳科学」の視点から学習教材を開発できる
日本有数の英語学習法のスペシャリストである。

 


◇主な著書

『こうすれば速く覚えられるTOEICテストの英単語』(日本実業出版社) 2010

 

『英語がスラスラ分かるようになる魔法の本』(日本実業出版社) 2009

 


◇開発教材

★ 初心者向け「聞けて話せる」実践英会話教材 ★【リッスントーク】

リッスントーク

 

 

 

 

 

★ 超初心者向け「話せる」を実感できる英会話教材 ★【スピークエッセンス】

se-01

 

 

 


◇【マスコミからも注目! 最近の掲載記事】

なぜ英語を「話せない」?たった7カ月で英語が話せる画期的教材!既存教材の盲点克服

2015年3月 ライブドアニュース 

http://news.livedoor.com/article/detail/9950712/

英語得意に

2015年4月 産経新聞 

http://kazuhiroikeda.com/blog/post-1069.html

●ラジオゲスト出演

2015年5月 ラジオ関西 「三上公也の情報朝イチ!」 

https://www.youtube.com/watch?v=j9vhKSNBHp8

“大人の日本人”に合ったストーリー式英単語記憶法

2015年6月 ダイヤモンドQ 

http://kazuhiroikeda.com/blog/post-1134.html

TOEIC満点でも英語が話せないのはなぜ? 言語学者がたどり着いた英会話学習「6つの実践法」とは

2015年8月 現代ビジネス 

http://gendai.ismedia.jp/articles/premium01/44520

英語が苦手な人必読! 「日本語で覚える英語」があなたを救う!?

2015年11月 プレジデントオンライン

http://president.jp/articles/-/16714

 

★ 2015年10月~ 日経ビジネスオンライン連載中 ★ 
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/author/15/093000040/「日本語を活用した英会話習得法」

 


◇関連リンク
池田和弘オフィシャルブログ
(http://kazuhiroikeda.com)

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