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英語の勉強法

“気まま”に英会話を楽しみ最大の効果を上げる

日本語を活用した英会話習得法
「“気まま”に英会話を楽しみ最大の効果を上げる」心を動かし、英語を動かす
著者:池田和弘(大阪観光大学教授)

英会話には大きく「スピーチ型」と「日常コミュニケーション型」の2つがあり「スピーチ型」の方が身に付けやすいのです

スピーキング力を付ける上で何よりも大切なことは、とにかく実際に「話せた」という成功体験を持つことです。1つでもそれができると、自然と「もう1つやってみるか」という気持ちになります。それが積み重なると、いつの間にか、しっかりとした会話力が身に付くというワケです。今の時代だと、インターネットを使った英会話のサービスがたくさんありますので、それらをうまく利用して、まず「スピーチ型」の会話で自信をつけましょう

“気まま”で構わない!

さて、「スピーチ型」の会話練習を行うときに大切なのは、自分が興味のある話題を選ぶことだと前回お話ししましたが、ここはとても大切な点ですので、もう少し詳しく説明します。私たちの頭の中には「英語=テスト=勉強=意志力」という方程式みたいなものがあって、「気ままに楽しむ」という発想がありません。「気ままに楽しみましょう」などというと、「そんな軽い気持ちでは、成るものも成らない!」と言われかねない雰囲気があります。

しかし、このような発想は誤っています。なぜなら、意志の力だけでは“心”を動かすことができないからです。そして、心が動かないと、頭も動きません。とくに言葉の学習の場合は、感情や思考など、人間の高次の能力に関係するため、また継続した学習が必要なため、心が動くかどうかということは学習の成否を決める大切なポイントになるのです(※)。

(※)ここが、人間とコンピューターが決定的に異なる点です。テストが間近に迫って困っているという人は前回のコラムを参照して対応して下さい。大切なポイントは、やはり日本語をいかにうまく活用するかということです。

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眠っている潜在力を引き出す

よく人には潜在的に眠っている能力があると言われますが、私も同じ考え方を持っています。「どうしてサッカーやゴルフのことならすんなり頭に入るのに、英語となるとさっぱり駄目なのか?」―――だれもが一度はこういう疑問を持ったことがあるはずです。

なぜ駄目なのか? それは“心”が動いていないからです。心を起動させる方法はいくつかありますので、順次ご紹介したいと思いますが、「興味があるから」、「英語で話してみたい内容だから」という基準で判断するというのは、最もシンプルでかつ最強の方法です。

人と一緒に学ぶと効果的

英文を選ぶことができたら、先生なり、一緒に学べる友人なりを探しましょう。ネット上にはいろいろなサービスがありますので、それを活用すれば良いでしょう。相手が決まれば、質疑応答も用意して、入念にトレーニングし、相手に英文の原稿を送ってディスカッションをします。

スピーチ型の練習では、一方的にスピーチをするような形でも効果はあるのですが、質疑応答を行って人とコミュニケ-ションを取るようにすると、心の活性度が高まり、学習効果が飛躍的に上がります。たとえそれがあらかじめ用意し、練習をした内容であっても、です(※)。

(※)その理由は、脳の情報処理の性質と深い関係があります。英語を学習しているのが「だれか」というと、それは「あなた」ではありません。あなたの“脳”です。ですから脳がどのように情報を処理しているかを理解することは、効果的な学習のためにとても重要なのです。私も、教材を作るときや英語を教えるときには、常にこの点を意識しています。

日常コミュニケーション型会話(日常会話)

スピーチ型というのは一定の話題の枠内で話すため、使う表現や語彙が大体のところ決まっている上に、話している間に先を予測して頭の準備ができます。ところが日常会話というのは、何が飛び出してくるか分かりません。

例えば、次のような会話の場合、

 
Bob:Good morning! How’re you?
(おはよう。調子どう?)
 
Ken:Good. How’re you?
(いいよ。君は?)
 
Bob:I’m all right.
(まあまあってところ)

と、ここまでは平和なのですが、そのあと相手が、

Bob:You know, Ken, I have a favor to ask of you.
(あのさ、ケン、ちょっと頼み事があるのだけど)

などと言い出すと、とんでもない方向に会話が進んだりします。

別の例をあげると、週末をどう過ごしたかについて軽く話していたはずが、By the way(ところで)とか、Speaking of ~(~と言えば)の一言で、全く違う話に飛んだりもします。そんなとき、スピーチ型の会話なら、“Let me see….”(そうだね…)などといって、時間を稼ぐことができますが、日常会話の場合には、“テンポ”というものがあるためなかなかそうもいきません。

このようなわけで、リアルタイムでどんどんと会話を続けるというのは、いわば準備も無しに連続で瞬間芸を行うようなもので、それこそ日常生活の中で100%英語を使って暮らしていないと、なかなか身に付かないものなのです(※)。

(※)私の知り合いには言語学者が何人かいますが、国内で日常会話を身に付ける方法について聞くと、「あれは経験ですからね・・・」とか「まずは暗唱からでしょうか・・・」とかいったつれない返事が返ってきます。また、ある有名な外資のCEOをしていた人は、「あれは反射神経のようなものだからね・・・」とつぶやいていました。日常会話というのは、そのぐらいつかみどころのないもので、よほど工夫しないと上達しません。

両者の違いをイメージ化すると、つぎのような感じになります。

スピーチ型

日常コミュニケーション型

 

日常会話習得の法則

このように、一見、簡単に思える日常会話が実はかなり手ごわいものなのですが、全く手も足も出ないというわけではありません。ここに、散々試行錯誤し、頭を絞った末に、私が見い出した1つの法則があります。それは、「リスニングは、できるだけリアルに実践的に。スピーキングは、できるだけシンプルに現実的に」という考え方です。何でもない事のようですが、この点をしっかりと理解しているだけで、学習効果は数倍違ってきます(※)。

(※)もちろん、実際に話す訓練が必要なのは言うまでもありません。それは単に“反射神経を鍛える”という意味だけでなく、情報をやり取りする中で相手からも多くの語彙や表現を学ぶことができるからです。会話の学習というのは、とてもダイナミックなものです。テキストによる学習は4~6割ぐらいと考えて下さい。
会話において一番困るのは「相手の言っていることが聞き取れない」という事です。聞き取れないと、応答のしようがありません。ところが、ネイティブがテキストの中のように明瞭で分かりやすく話してくれるのは、まさしくテキストの中だけです。そこで、リスニングについては、無理のない範囲で、ドラマ・映画・海外のニュース番組など、なるべくリアルな素材で学習するように心がけます。

リアルとはいっても、以前にもお話しした通り、「さあ、勉強だ!」といって無闇に英語と格闘するのは避けて下さい。3~4回聴いて聞き取れなければ、すぐに頭を切り替え、英日の字幕やスクリプトや和訳をフルに活用して“裏”から攻めるようにして下さい。この点、邦画の英語バージョンだと、内容がすでに“クリアー”に分かっているため、話が早くなります。例えば、スタジオジブリの作品などを英語で観ると、意外な発見がたくさんある上に、かつての感動も蘇り、英語をすぐ身近に感じることができます。

頭をかかえて悩むのは、“最悪の学習パターン”です。
 

スピーキングはシンプルを追求する

一方、スピーキングについては、なるべく短くシンプルな英文がたくさん使われている素材を選び、そこからすぐに使える表現を抜き出して、日本語→英語のトレーニングをします。この場合には、英会話のテキストや教材を使うことも視野に入れると良いでしょう。

わざわざ「抜き出す」という手間をかけるのは、会話そのものをいくら練習しても、なかなかスピーキング力が身に付かないからです。なぜかというと、会話の中の英文は意味の上でつながり合っているため、簡単には他のシチュエーションに転用できないからです(※)。

(※)ちなみに、例文集や表現集ではなく、英会話のテキストを使うのは、脳のネットワーク的な記憶力を働かせるためです。脈絡のない英文が一文一文載っている本やA→Bの応答形式の会話が載っている本がありますが、よほどシチュエーションが具体的にしっかりと設定されていない限り、学習効果は限定されます。
例を上げると、つぎのような構成になっていると理想的です。元になる会話(と音声)さえあれば、自分で作ることもできます。

<リスニング練習用>

 M:This salad tastes great!
(このサラダ、最高だね)
 
W:Thanks. My gradma sent the vegetables to me.
(ありがとう。お婆ちゃんが野菜を送ってくれたの)
 
M:You mean vegetables she grew?
(お婆ちゃんが作った?)
 
W:Yeah.
(そうよ)

 
<スピーキング練習用>

 → このサラダは最高だよ。
This salad tastes great!
 
このパスタは最高だよ。
This pasta tastes great!

 
(注)このようにパターン練習ができるようにするとさらに効果的です。
このような構成で、かつ日本語を活用し、さらに英文のシンプルさや音声の聞き取りやすさにまで配慮した、「学習者の立場に立った教材」は意外とないものです。この点を何とかしたいと考えて、私が開発したのが、「リッスントーク」という教材です。この教材では、上記の点に加えて、リスニングの音声は英語→日本語、スピーキングの音声は日本語→英語の順序とし、さらにリスニングの英文には区切り訳と和訳の両方が添えられています。

「絶対に落ちこぼれを作らない+確実に進歩の実感をつかんでもらう」―――それがこの教材のデザイン・コンセプトです(※)。

(※)同じ素材を使ってリスニング練習とスピーキング練習を分けて行うようにすると、それぞれの能力が身に付きやすいだけでなく、情報が重なり合い、また補完し合うため、学習効果が増幅されます。これも、脳のネットワーク的な働きの1つです。

<池田和弘のシンプル・グラマー>

今回はp.p.形(Past Participle:過去分詞)を扱ってみます。私も長い間「過去分詞」という言葉を使っていましたが、ing形、to形(不定詞)、p.p.形と呼ぶと語呂が良いので、最近はもっぱら、p.p.形という言葉を使っています。p.p.形の基本の意味は、まず「~され」(受身)です。あとは、「英文のマスターキー」を使うとやさしく文意をつかむことができます。参考までに、右下に従来の文法での分類名を書き添えておきます。

(受動態、SVC)

※進行形と同様、be動詞は助動詞で、この文はSVCではないと解説されることもあります。

(過去分詞の分詞構文:副詞的用法、SVC)

語句レベルでも同じように考えれば、意味はすぐに分かります。

(過去分詞の後置修飾:形容詞的用法、5文型では分析できません)

 
このように、日本語を利用すると、驚くほどシンプルに英語をとらえることができます。難解な用語を使い、頭を絞って文法を学ぶ時代はもう終わりました。強引に「正しい英文を作る」という発想を捨て、“元から正しい英文”をそのまま素直に「受け取る」という、「受信文法」(インターフェース・グラマー)の発想にぜひ頭を切り替えて下さい。そうすることで、一気に心の足かせが取り払われ、伸び伸びと、最大の効率で英語を吸収していくことができます。そして、それがやがて、正確な英文を口に出して話す能力、あるいは書く能力につながって行くのです。Let’s give it a go! ―――少しばかりの“遊び心”を持って。

英語にかんする限り、私たちの能力は30%程度しか引き出されていません。これはとても残念なことです。このコラムでは、どうすれば残りの70%の能力を発揮できるかについて、日本語を活用するという手法を中心にさまざまな観点からお話していきます。

参照: 日本語を活用した英会話習得法
「“気まま”に英会話を楽しみ最大の効果を上げる」
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/skillup/15/093000004/040100014/

 

著者: 池田 和弘(いけだ かずひろ)
大阪観光大学国際交流学部教授
京都大学卒業後、通訳養成学校を経て、専門学校や予備校での教鞭、執筆活動を行う。
ベストセラーを記録した著書は数々。その後、大阪大学大学院言語文化研究科にて、
理論的ベースを固め、同大学工学部工学研究科で原子力、ナノフォトニクスの
ESPプログラムを開発・実施。「学習者に優しい」をコンセプトに、認知言語学、
レキシカル・グラマー、エマージェント・グラマー、並列分散処理など
最新の知見を駆使して、「言語学×脳科学」の視点から学習教材を開発できる
日本有数の英語学習法のスペシャリストである。

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